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山野 秀将; 岡村 茂樹*
Transactions of the 26th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-26) (Internet), 9 Pages, 2022/07
地震波を基に免震システムの有無で配管に対する地震応答解析を実施した。本研究では、既往研究に基づいて不確かさパラメータを設定することによってフラジリティ解析を実施した。解析結果を比較すると、免震技術はクリフエッジ効果を防ぐのに有効であることを示した。言い換えれば、免震プラントの耐震余裕は非免震プラントに比べて1.2倍大きい。応答低減効果を評価するため、本研究では不確かさパラメータとして機器の応答係数に着目した。物理的にありうる範囲で不確かさを考慮しても、免震プラントのHCLPF(5%破損確率相当95%信頼度値)は非免震プラントより2倍ほど高く、免震プラントに対して応答低減効果は有意であることが分かった。以上より、免震技術がクリフエッジ効果を避けるのに有効であることが示された。
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一
Nuclear Engineering and Design, 308, p.86 - 95, 2016/11
被引用回数:7 パーセンタイル:55.03(Nuclear Science & Technology)本論文は、主にナトリウム冷却高速炉(SFR)の崩壊熱除去機能に関して外部ハザード評価及び事象シーケンス評価を通じて積雪の確率論的リスク評価(PRA)手法を記述する。典型的な日本のSFRサイトにおける最近50年間の気象データを用いて、日降雪深(降雪速度)と積雪深を日降雪深で除することで求められる降雪継続時間の組み合わせることで積雪ハザードカテゴリを設定した。各積雪ハザードカテゴリに対して、崩壊熱除去喪失を表すいくつかの分岐からなるイベントツリーによって、事象シーケンスを評価した。アクシデントマネジメントとして、除雪作業と空気冷却器ダンパ手動操作がイベントツリーに取り入れられた。また、アクセスルート失敗確率モデルもイベントツリー定量化にあたって開発された。本論文では、積雪PRAにより、炉心損傷頻度が10/炉年以下であることを示した。支配的な積雪ハザードカテゴリは、1-2m/dayの降雪で0.5-0.75dayの継続時間の組み合わせであった。重要度解析及び感度解析によって、アクセスルート確保がリスクに対する寄与が高いこともまた示された。
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一; 岡野 靖; 堺 公明; 山元 孝広*; 石塚 吉浩*; 下司 信夫*; 古川 竜太*; 七山 太*; et al.
Proceedings of 2015 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2015) (CD-ROM), p.454 - 465, 2015/05
本論文では、プロジェクト概要に加えて、主に強風PRA手法開発について述べる。強風PRA手法を開発するにあたって、まず、我が国で記録された気象データに基づき、ワイブル分布及びグンベル分布を用いてハザード曲線を推定した。得られたハザード曲線は、イベントツリー定量化のために5つのカテゴリに離散化した。次に、崩壊熱除去に関連した設備に対する破損確率を求めるために、2つの確率の積で表すことにした。すなわち、飛来物が崩壊熱除去系の空気吸気口と排気口に入る確率と飛来物衝突による破損確率の積である。イベントツリーに基づき最終的に得られた炉心損傷頻度は、グンベル分布で求められたハザード発生頻度の離散化した確率に条件付除熱失敗確率を乗ずることによって、約610と推定された。支配的なシーケンスは、飛来物衝突による燃料タンク火災を従業員が消火できず、崩壊熱除去喪失に至ることであると導かれた。
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一; 岡野 靖; 堺 公明; 山元 孝広*; 石塚 吉浩*; 下司 信夫*; 古川 竜太*; 七山 太*; et al.
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 10 Pages, 2015/05
本論文では、プロジェクト概要に加えて、主に積雪マージン評価手法開発について述べる。積雪マージン評価には降雪速度と継続時間の組み合わせが指標となる。降雪中は除雪が期待できるから、除雪速度が降雪速度を下回ったときに除熱失敗と定義すると、その除熱失敗に至るまでの降雪継続時間がマージンとみなされるという積雪マージン評価手法を開発した。